来季の阪神、テーマは「尊・楽」 オーナーが決意込めて明かす
阪神・坂井信也オーナー(68)が29日、大阪市内の電鉄本社で取材に応じ、来季の標語として「尊・楽」の2文字を掲げた。12年以来となるBクラス4位から、日本一を目指してスタートを切る来季。ファンから愛され、またファンが心から楽しめるようなチーム作りを進めていく。
師走の風が吹きすさぶ大阪市内の阪神電鉄本社。仕事納めを終え、坂井オーナーが笑みを浮かべながら報道陣の前に現れた。Bクラス4位から頂点を目指す17年シーズンの指針は、来年の干支(えと)にちなみ「尊」と「楽」。笑顔の奥に秘める来季への熱い思いが、逆襲に燃える虎を奮い立たせる。
「『尊』は、酉という字が中に入っているので。『楽』は、木の上に白い酉がさえずっているような格好をしているからです」
「尊」に込めたのは、物事を尊ぶ心を忘れないでほしいという願い。昨年からの野球賭博問題に続き、今年は元巨人・清原和博氏が覚せい剤取締法違反で逮捕される事件が起きた。坂井オーナーは「ファンを尊び、ルールを尊ぶ。子供たちに尊敬される存在になってほしい」と熱弁した。
「楽」には、総師自身の来季にかける思いが込められている。「苦あり、楽ありということ。監督、フロント、僕も含めて苦楽をともにしていきましょうということです」。苦い思い出も、高い壁も一緒に乗り越えていく。「ファンのみなさんには楽しんでほしいです」と魅力あふれるチーム作りを約束した。
現場とフロントが今まで以上に一致団結して戦う。全員の力を結集させて、王者の座を奪いにいく。