阪神のドラフト５位・糸原健斗内野手（２４）＝ＪＸ－ＥＮＥＯＳ＝が１２日、大リーグ・エンゼルスのアンドレルトン・シモンズ内野手（２７）のプレー動画集でイメージトレーニングに励んでいることを明かした。この日は鳴尾浜で新人合同自主トレに参加。メジャー最強遊撃手の動きや広島・菊池を手本に、いずれは自身の“糸原プレー集”もネットにアップされるよう技術を磨くつもりだ。

　イメトレをバッチリと進めていた。「ユーチューブを見てすごいな、と」。糸原の目がくぎ付けになっているのは、メジャー最高のショートストップと評されるシモンズのプレー動画集。メジャーの超一流の技を吸収しプロの舞台で発揮するつもりだ。

　就寝前のチェックは欠かさない。８日に新人合同自主トレがスタートしてからは、ベッドに入る前にストレッチで体をほぐしながら動画に目をこらしている。さらに、日本人選手では４年連続で二塁手部門のゴールデングラブ賞を獲得している広島・菊池の動画に熱視線。「ユーチューブに出ているので見ています。守備のうまい選手は。（検索ワードは）『好プレー』で出てくるので」。守備範囲の広さ、難しい打球を難なく処理するレベルの高さが最高の手本となっている。

　徹底的にディフェンスを磨く。「安定した守備。ファインプレーではなく、安定した、普通の守備ができるように心がけています」。二塁や遊撃、三塁だけでなく、一塁でのプレーにも取り組んでいきたい考え。当然、内野のポジション争いに向けて、それぞれの守備位置で高いレベルを目指すことになる。

　新人合同自主トレ第２クール初日のこの日は、甲子園と同じ土が内野に敷かれている鳴尾浜でノックを受けた。「感触を確かめました。いい練習ができてよかったです」。明大の１学年後輩でもある高山の姿もあったが「自分のことで精いっぱいだったので」と、グラウンドでの会話は控え、練習に集中した。

　いずれは自分も－。高い守備力でファンを魅了できるからこそ、取り上げられる名選手たちの動画集。「（プレーを動画で取り上げてもらえるよう）頑張ります」。一流から学んだ技を、いつか“糸原プレー集”でお披露目する。