藤浪よ「ミスタータイガース」になれ 川藤OB会長が躍進期待

 阪神OB会長の川藤幸三氏(67)が18日、大阪市内のホテルで行われた「甲子園歴史館運営会議」に出席。歴史館のさらなる発展のためにも、藤浪晋太郎投手(22)を次の「ミスタータイガース」に指名した。高校時代に甲子園を沸かし、プロでも聖地を舞台に戦う右腕に、同世代の大谷に負けないような日本を代表する投手になることを願った。

 阪神の歴史が詰まった甲子園歴史館の発展のためにも、現役選手の活躍は欠かせない。全国区のスターが生まれればなおさらで、その資格が藤浪にはある。望むのは「ミスタータイガース」襲名へのさらなる成長。会議を終えた川藤OB会長が、熱弁を振るった。

 「ミスタータイガースと呼ばれるのは、ピッチャーなら村山さん、江夏さん以降、タイガースの中だけじゃなく、日本のエースになれるような立場のピッチャーが出てきてない。晋太郎には、そういう立ち位置になるまでやり続けてもらいたい」

 大阪桐蔭時代に春夏連覇を達成し、阪神に入団した甲子園の申し子。昨季こそ7勝だったが、入団から3年連続で2桁勝利を記録した実力に疑いはない。「そういう立場の人間には誰しも行けるものじゃない。それだけの素材の選手は、もっと上を目指さないと意味がない」。だからこそ「日本のエース」にも負けてもらいたくない。

 「大谷といういいライバルがいるわけだから。高校の時には藤浪が勝ったけど、今は負けてる状況。でもこんなものは今で終わるわけじゃない。10年後、20年後にどっちが勝ってるか分からない」

 この日の会議の中でも、藤浪が17日に新たな投球フォームでブルペン投球を行ったことが話題に上がったという。「いろいろ試すのはいいことなんだけど、もっと自分がやってきたことに自信を持ったらいい」。願うのはミスタータイガースとして、球界を代表するエースとしての姿。まずは選出が決定的なWBCでの活躍に期待を寄せていた。

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