藤浪「神ってるな!」自画自賛 金本監督の前で熱投30球
阪神・藤浪晋太郎投手(22)が19日、鳴尾浜のブルペンで年明け初めて本格的な投球練習を行った。金本監督がネット裏で熱視線を送る中、捕手の坂本を座らせて30球。選出が決定的な3月の第4回WBCへ、徐々に臨戦態勢に入っていく。
立ち投げで23球目を投げ終えた時だった。先輩捕手に座ってもらうように要望し、構えたミットは投手の原点である外角低め。ダルビッシュ流の新フォームで右腕を振り、糸を引くような直球が坂本の手に吸い込まれた。
「神ってるな!今日(19日)が開幕でいいんじゃない(笑)?」
藤浪から昨季の流行語大賞が飛び出すほど、手応えのある真っすぐだった。今年初めて捕手を座らせて「6~7割」というブルペンは、上々の出来だ。スライダー、ツーシーム、チェンジアップもWBC公認球の感覚を確かめるように試投。「バランスが良かったと思います。大きく抜ける球もなかったですし」と納得の表情だ。
受けた坂本も「仕上がりは早いと思います。質も良かったですし、スピードも出ていました」と振り返る。17日に今年初めてブルペンに入り、捕手を立たせて55球。中1日となったこの日、金本監督は何度も首を縦に動かして快速球を見つめた。
史上最速調整で挑むのは、夢に見たWBCの舞台。今後も肩や肘の状態、その日の気候などを加味して積極的に傾斜を使って投げていくつもりだ。「悪くはなかったと思います」。真冬の鳴尾浜での手応えは、逆襲を期す17年の足がかりとなる。