米アリゾナで自主トレを行っていた阪神・岩田稔投手（３３）が２１日、関西国際空港着の航空機で帰国した。４年連続となった修業の地では、ジェフ・ウィリアムス駐米スカウトと再会。悲壮な覚悟で臨む今季へ、激励の言葉を胸に先発ローテの椅子を奪い取る。

　「僕はローテーションを勝ち取らないといけない立場なので、頑張ります」

　長旅の疲れを感じさせない、はっきりとした口調だった。プロ１１年目も「そこしかない」と先発投手としての気持ちは揺るがない。昨季は６試合で０勝３敗、防御率８・８５。挑戦者の立場で挑む今年はキャンプ序盤の実戦からアピールしていく。

　アリゾナでは、個人トレーナーを務める網川翼氏と濃密なトレーニングを敢行。「いい感じだと思います」と手応えを感じており、「『頑張れよ』と。いつも会いに来てくれるので」とジェフとの再会に刺激を受けた。

　昨年１１月の契約更改で「引退」の２文字を口にした男が、並々ならぬ決意で逆襲に転じる。