金本監督 仁義なき内野戦争や「全部競争。奪い合い」
阪神は23日、鳴尾浜の虎風荘内で合同スタッフ会議を行い、1、2軍の春季キャンプ参加選手を発表した。沖縄での1軍キャンプは合計40人となる中、金本知憲監督(48)は内野のポジション全てが競争であることを明言。沖縄に連れて行く内野の9選手に加え、板山も内野をこなすことから、全て空席状態のイスを巡るハイレベルな争いに期待した。
空けてある内野の4つのイスを、誰が奪い取りに来るのか。沖縄行きの決まった選手に、まず最初の挑戦権が与えられた。内野手として選ばれた選手を筆頭に、レギュラー取りの可能性は全員にある。金本監督が期待するのは、その中でのハイレベルな競争だ。
「内野は全部競争ですね、はっきり言って。レギュラーは糸井と孝介(福留)だけなんで。あとは、どうアピールして、結果を残して、そういう何て言うか、奪い合いですよ」
明確にフィールドに描ける顔は福留と糸井だけ。あとは白紙のまま。「これ(内野のポジション)だけは未知数で、それぐらいまだまだできたチームじゃないので」。それでも余白の多さを前向きに捉え、そこでの選手間のレベルアップに期待する。
沖縄キャンプは内野手が9人。さらに、秋季キャンプで精力的に二塁守備に取り組んだ板山の参戦もあり得る。鳥谷、北條、植田らの遊撃争い、キャンベルがいる三塁に加え、ルーキーの大山のポジションも流動的な部分を残している。一塁も「大きな競争です」と、日替わりのような形から可能性を探るが、それも選手次第だ。
「選手はそう(競争に)なるでしょうね、自動的に。やっぱりアピールしてこないと、アピール材料がないと、こっちの目に留まらないと、使おうかという気にならないし」
昨年は鍛えることをテーマに置いた。そこを継続した上で昨年以上のものを求める。実戦を多く入れるのもその狙いだ。「去年よりチームができて、若手に関しては成長しているということです」。足元を見失わず、伸ばせるところを伸ばす。
「低いレベルの競争はそんなに…切磋琢磨(せっさたくま)の点において望めないし、誰を使おうかなと、みんな使いたいなというハイレベルでやってほしいね」。キャンプ中の1、2軍の入れ替えも行う考えがあり、あとはいかに競争意識をあおり、チームのレベルアップにつなげられるか。2年目指揮官の腕の見せどころだ。