福留に災難!11時間ドタバタ沖縄入り…故障F15に足止め食らった

 新主将がアクシデントに見舞われた!阪神・福留孝介外野手(39)が30日、伊丹発の航空機でキャンプ地の沖縄へ移動しようとしたが、那覇空港の滑走路で自衛隊機が故障し滑走路が閉鎖されたため、那覇空港付近の上空から“Uターン”した。航空機は宮崎空港に急きょ着陸。その後、飛行機を乗り継ぎ、当初の予定より8時間半以上遅い午後10時17分に南国の地に降り立った。

 真っ黒な雲に覆われた那覇空港の上空。機内のベルト着用サインが点灯すると、福留が乗る伊丹空港発ANA765便は最終の着陸体勢に入った。だがしばらくすると再び上昇を始め、約10分間その場を旋回。水平飛行に戻った直後、予想外のアナウンスが流れた。

 「那覇空港の滑走路内に故障した航空機があると情報が入りました。処理に30分以上かかるとのことで、本便はその分の燃料を持ち合わせていません。よって誠に申し訳ありませんが、鹿児島空港への着陸に変更します」

 乗客は身を乗り出して窓の外を眺め、機内は異様な雰囲気に包まれた。客室乗務員は慌ただしく動き回り、不安を募らせる乗客への対応に混乱状態。すると、追い打ちをかけるように音声が響いた。

 「重ねて申し訳ありません。鹿児島空港は、本便サイズの着陸の受け入れ態勢を整えていないということです。変更しまして、宮崎空港へ着陸します」

 午後2時42分に両輪が宮崎の地を踏んだが、那覇空港の状況確認などでその後2時間にわたり機内に缶詰め状態。欠航が決まり空港サイドが振り替え便への受け渡しを始めると、受付カウンターには約70メートルの長蛇の列ができた。予期せぬトラブルに巻き込まれた福留は疲労感をにじませながら再び搭乗ゲートへ歩いた。

 空自那覇基地によると、那覇空港の滑走路内で故障したのはF15戦闘機。飛行訓練を行う予定だったが前輪部分が故障し、タイヤが外れて動けなくなったという。福留の搭乗便と同じように、民間機に欠航や目的地変更が多発。約1時間50分もの間滑走路を閉鎖し、最終的に機体はクレーンで持ち上げるなどして撤去された。

 前途多難なスタートとなったが、主将の心は揺るがない。機内に閉じ込められた2時間も、スマートフォンを操作しながら落ち着いて時を待った。この日は「何もないです」と言葉少な。31日に全体ミーティングを行い、いよいよキャンプインを迎える。

 那覇空港に到着したのは、予定時刻より8時間半以上遅い午後10時17分。さすがに疲れた様子だったが、気持ちは切り替えた。チームのかじ取り役を任された男が、143試合の“ロングフライト”に挑む。目的地は「優勝」という名の頂だ。

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