キャンベルは「まじめ」金本監督初チェックでメンタル面を超評価
「阪神春季キャンプ」(3日、宜野座)
阪神の金本知憲監督(48)が3日、エリック・キャンベル内野手(29)の打撃練習を初チェックした。スイングの強さに一定の評価を与え、印象としては「ミート中心の打者」と語った指揮官。まじめな性格を買っており、本人はチームメートや対戦相手のいい部分を吸収し、日本の野球に順応していく考えを明かした。
恒例となったランチ特打でキャンベルが快音を響かせる中、ケージ裏に金本監督が歩み寄ってきた。片岡打撃コーチと並び、鋭い打球を放つ新助っ人のスイングをじっと見つめた。初めて見たキャンベルの印象は-。指揮官はこう語る。
「まあ、どうだろう。スイング自体は割と振れていましたけど、ミート中心のバッターかな」
ノーステップからコンパクトに体の内側からバットを出してくる。体全体がヒッチするクセが若干、見受けられるものの、しっかりと軸回転でスイングできる。現駐米スカウトで、05年の優勝に大きく貢献したシーツをほうふつとさせる部分もあるが「みなさんが言うにはシーツ?でも、誰とかは思い浮かばなかったけどね」と言う。
慣れない異国の地へ活躍の場を求めてやってきたキャンベル。指揮官は「やっぱり環境が違うから。なかなか慣れるまで時間がかかると思うし、まじめな性格だしね」と明かす。打撃練習後、新助っ人は誰に言われるでもなく自分から進んでサブグラウンドへ向かった。
「シートノックに入る前に準備をしておきたかった」と、三塁から一塁への送球練習を繰り返した。投げ方は米国人特有で独特のものはあるが、スローイングの強さや精度に問題はない。ただ、それ以上に目を引いたのはガラリと変わった捕球姿勢だ。
高代ヘッドコーチがキャンプ初日に「理にかなった捕り方をしている」と評価していたが、わずか2日で柔らかいグラブさばきまで見せるようになった。雑なプレーは見られず、必ず正面に入ってしっかりと捕球していた。
「日本の選手は基礎がしっかりしている。そういう部分を自分も見習って、吸収していかないといけない」と力を込めたキャンベル。メジャー在籍時も対戦相手で参考になるような選手がいれば、積極的に腕の使い方などを見て盗んでいた。シーズンでの活躍について問われた指揮官は「これだけはやってみないと分からないから」としたが、成功するために必要な要素は間違いなく備えている。