大山VS藤浪 8日の初紅白戦で新旧ドラ1対決浮上
「阪神春季キャンプ」(6日、宜野座)
阪神のドラフト1位・大山悠輔内野手(22)=白鴎大=が8日の紅白戦で藤浪晋太郎投手(22)と対決する可能性が出てきた。6日、金本知憲監督(48)がプランを明かしたもので、紅白の組分けはコーチ陣に任せるが、「(対戦するよう)いじっても面白いかもしれんね」と指揮官。3月のWBCを控える侍投手に、将来の主砲候補が胸を借りる。
レギュラー奪取を目指す大山にとって、8日は試練の実戦デビューになるかもしれない。今キャンプ初の紅白戦で、背番号19と直接対決する可能性が浮上したのだ。
金本監督は紅白戦のチーム編成は「コーチに任せているから」という方針ながら、報道陣から大山VS藤浪の話題を振られると思案しながら口を開いた。「どうかなぁ。でも対戦させてみたいものに、いじっても面白いかもしれんね」。94年生まれの同級生で新旧ドラ1。立場は違えど、熱い気持ちが生まれることは間違いない。
大山にとっては、胸を借りる思いで挑む相手だ。藤浪は第4回WBCに出場する侍ジャパンに選出され、虎のエースの座を期待される存在。一方の大山は「ボールを見て勉強していきたいです」と控えめだが、いずれはチームの中心打者にならなければいけない。
4日のフリー打撃では、いきなりプロの洗礼を浴びた。打撃投手を務めた岩崎のボールに苦戦し、24球で安打性の打球は0本。バットもへし折られた。日々、緊張感がある中で心身とも疲労はたまるばかりだが、結果を求められる場で力を抜くことはできない。「プロに入って初めての実戦なので」という8日は、自慢のフルスイングで臨むつもりだ。
打順については「基本的にそれはコーチ任せだから。バッティングコーチの担当だから」と金本監督。片岡、平野両打撃コーチに一任し、自身はじっくりと戦況を見つめる。「(大山、ドラフト5位・糸原も)出しますよ、ちゃんと」。レギュラーを目指す若虎を鋭い目で見極めていく。
大山の心も燃えていた。
「この前は投手の10割のボールを見られなかったので、8日は10割のボールを見たいです。結果もそうですけど一つ一つ、全てが勉強だと思っています。教えてもらったことを整理して、また明日(7日)に向かいます」
大学日本代表の4番を担った世代屈指のスラッガー。虎柄に染まりながらさらなる成長を目指す。南国で挑む初実戦。藤浪との対決がその第一歩となる。