原口、今キャンプ初一塁 捕手にこだわりも「やらないよりかはやっていた方がいい」
「阪神春季キャンプ」(9日、宜野座)
阪神の原口文仁捕手(24)が、シートノックで今キャンプ初めて一塁の守備に入った。11日に予定されている紅白戦に備え、金本監督が指示。まだ正式に一塁転向となったわけではなく、今後も捕手との両立を目指していく方針だが、本人は捕手一本のこだわりを持ちつつ、一塁もしっかりと準備していく考えを強調した。
キャッチボールに向かった原口は、捕手の防具を外していた。手にはファーストミット。投内連係が始まると、キャンベルと一緒に一塁の守備位置に入った。キャンプ前、捕手一本のこだわりを口にしていた男が、ファーストで誰よりも大きい声を張り上げた。
指示を出したのは金本監督だった。「『紅白戦も入ってくるから』と言われました。次の試合でどうなるかは聞いてないですけど、人数の関係もあると思うので」と明かした原口。8日の紅白戦では岡崎が一塁に入っており、11日に予定される紅白戦で今度は原口が一塁を守る可能性がある。
正式に一塁転向を通達したわけではなく、あくまでも準備。指揮官は「いろんなバリエーションが組めるから」と明かし、今後、捕手と半々で行くかとの問いには「分からん。分かったら教えて」と逆に報道陣へ問いかけた。チーム事情を見ても内野が固定できておらず、一塁に関しても混沌(こんとん)としている。
その中で勝負強い打撃を誇る原口は、有力候補の1人。キャンプ前に金本監督は転向の可能性も示唆していた。本人は捕手へのこだわりを失っていないが「やらないよりかはやっていた方がいい。こだわりはありますけど、そこは僕の判断ではないので。しっかりと準備してやっていきたい」と力を込める。
この日も打撃練習では金本監督から直接指導を受けた。「自分は結果を出さないといけない立場」と最後まで宜野座ドームでバットを振り込んだ。そんな姿に指揮官は「自分自身で相当、納得がいってないみたいやね」と明かす。
捕手であろうが、一塁であろうが、競争に勝つためには結果を出さないといけない。それがプロの鉄則-。活躍の場を得るためにも、まずは武器である打棒を磨き上げる。