藤浪19日沖縄ラス投は虎仕様 中継ぎ侍モード小休止、先発で70~80球
「阪神春季キャンプ」(15日、宜野座)
阪神の香田勲男投手コーチ(51)が15日、WBC日本代表に選出されている藤浪晋太郎投手(22)について、19日の日本ハム戦に先発させる方針を明かした。その際はWBC公認球を使用しながらも、大会後のチーム復帰に備えて70~80球をメドに長いイニングを投げさせる考え。WBCで決勝まで進むことを想定し、若き右腕を開幕2カード目に回すプランも明かした。
WBC後へ向けて-。19日の日本ハム戦(宜野座)で予定される藤浪の沖縄ラスト登板が、シーズンに向けての“最終調整”になる。8日の紅白戦、13日のDeNA戦はWBCを想定したリリーフ登板だったが、香田コーチは「先発で長いイニングを放ってもらう」と明かした。
「70~80球をメドにね。(代表合流後は)長いイニングを投げられないかもしれないから。ここでしっかりと投げて行ってほしい」。WBC日本代表で右腕に与えられる役割は、現時点で中継ぎ。もちろん2番手でロングリリーフになるケースもあり得るが、長いイニングを投げないまま大会を終える可能性は高い。
調整法もショートイニングで力を発揮するためのものに変わる。決勝まで進出すれば、虎へ再合流するのは最短で3月24日。現実的に同26日に予定されている最後のオープン戦には登板できず、開幕までウエスタン・リーグの1試合で調整できるかどうかになる。
だからこそ香田コーチは「ある程度、投げていってもらいたい」と沖縄最後のマウンドはシーズン開幕後の準備に充てる方針を確認。開幕ローテについても「決勝まで進んだ場合も想定している。どういう状態で帰ってくるかというのにもよるけど、開幕2カード目に向かってくれたら」と明かす。
開幕カードの広島戦を回避し、4月4日からのヤクルト3連戦(京セラドーム)に回すことで帰国後、約2週間の調整期間が生まれる。19日の日本ハム戦に先発し、ある程度の球数を投じて“下地”を作っておく方が、リリーフ1本でいくよりも体を戻すのは容易だ。
WBCでの世界一、そして虎の日本一へ-。藤浪が欠かせない戦力だからこそ、代表合流前最後の試合で先発マウンドを託す。