糸井、坂井オーナーの前で3連発含む11発!連日屋外フリーでスタンド沸かせた
「阪神春季キャンプ」(18日、宜野座)
右膝関節炎から完全復活を目指す阪神・糸井嘉男外野手(35)が18日、前日に続き屋外フリー打撃を行った。この日は41スイング中、3連発を含む11本のオーバーフェンスを披露。視察に訪れた坂井信也オーナー(69)の前で、“超人”と呼ばれる理由をバットで示した。
この日の主役も糸井だ。鳥谷、福留らと同グループでフリー打撃を行ったが、飛距離は群を抜いていた。白球が次々とフェンスを越えるさまは、並外れたパワーを如実に表す。41スイングで3連発を含む11本の柵越え。宜野座村野球場のボルテージは最高潮に達した。
「(前日と)変わらないですよ。いろいろ試しながら、徐々に徐々にやっていきます」
今キャンプ初めて屋外フリー打撃を行った17日は、34スイングで6本のスタンドイン。一夜明け、前日の自分を軽々と超えてみせた。また、フリー打撃途中には10球ほど左翼方向を中心に“固め打ち”。豪快に引っ張り込むだけではなく、コースに逆らわない打撃も持ち味の一つ。過去7度シーズン3割を達成した球界屈指のバットコントロールは健在だ。
打撃ケージ裏で見守っていた坂井オーナーとも会話を交わした。帰りのタクシーに乗る際、総師からの言葉を思い出しながら「無理せんと…」とつぶやいた糸井。オリックスからFAで新加入し、活躍を期待されていることは認識している。だが、焦りは禁物。「もう(これからは)外で打っていいでしょう。(屋外フリー打撃を)2回やってるから」と話す金本監督も、その思いは同じだ。
とはいえ、日に日に戦列復帰へと近づいていることは間違いない。フリー打撃を開始した今、次の課題はスパイクを履いてのダッシュやノックを受けることになる。気温20度を超える暖かい気候にも恵まれ、別メニューの強度も日に日に増す。
本屋敷トレーナーは「守備動作の運動も入れていきたいと思います。でも、ノックは全然考えていませんね」と今後の練習方針を明かした。2月中の本隊合流は微妙な見通しだが、不安視することは全くない。予定通り、超人は順調に完全復活への階段を上っている。