「阪神春季キャンプ」（２２日、宜野座）

　ＷＢＣ日本代表で、阪神の藤浪晋太郎投手（２２）が２２日、沖縄・宜野座村のキャンプを打ち上げた。宮崎で行われる代表合宿に合流。希望したチームトレーナーの帯同も決まったことで、「ベストコンディションで臨めます」と、万全サポートで世界一奪還に挑む。

　この日は練習前に選手、スタッフらを前に円陣で決意表明。その後はブルペンで変化球を交えて６４球を投げた。「キャンプ締めやな」とつぶやくと、最後は全力の直球を投げて終了。審判の力強いストライクコールに、充実の笑みがこぼれた。

　午前の練習を終えると、金本監督らにあいさつに向かった。「しっかりと勉強してこいよ」。指揮官の言葉に表情を引き締める。期間中は球団からトレーナーを派遣し、昨年１１月の強化試合で同行した手嶋秀和トレーナーが帯同。藤浪が強く希望したもので、球団もこれを了承した。

　「今年から２軍を見られている方なので。普通はあり得ないですけど、自分のわがままを聞いてもらった。球団に感謝したいです」

　フル回転を誓うシーズンに向け、体調面などの不安は最大限取り除ける。「ベストな状態で戻ってこられるように。まずはＷＢＣです。球の質や球威、変化球もそうですけど。どんどん調子を上げたい」。憧れだった世界一への挑戦が、ついに始まろうとしている。