金本監督、小技で点もぎ取る!ケース打撃で何度もセーフティースクイズ

 「阪神春季キャンプ」(23日、宜野座)

 阪神は第5クール最終日の23日、午後からケース打撃練習に取り組んだ。いくつかの状況を設定した中で、積極的に選手に取り組ませたのはセーフティースクイズなどのバント。金本知憲監督(48)は1年目の戦いを振り返った上で、昨年以上に足を使った攻撃を行うと示唆し、積極的に小技も駆使して勝ち星を奪いにいく考えだ。

 快音が何度も響くわけではない。どちらかといえば静かに、地味にも映る練習も、すべてはシーズンで勝ちきるため。雨上がりの宜野座球場で昼から行われたケース打撃。金本監督が、今季の戦いにつながる形をいくつか披露した。

 「もちろん、やるからこそ練習してますからね。隠すべきところは隠し、どうでもいいところはいくらでも見てくださいという」

 他球団のスコアラーの目が光る中、この日のケース打撃で積極的に行ったのはセーフティースクイズだった。いくつかの状況を設定した上で選手に取り組ませた中、例えば相手が中間守備を敷く一、三塁とは違い、前進守備を敷いてセーフティースクイズを行いにくい1死二、三塁のケースでも試してみせた。

 高代ヘッドコーチはその狙いを「他球団もやってない。一度、ちょっとやってみようかなと。どういう形になるか」と明かす。あえて難しい状況設定での動きも確認。この時期だからこそ時間をかけられる練習だが、それだけ足を使った作戦面に意識を置く理由の一つに、昨年の戦いが頭にある。金本監督は、昨年の反省点をこう振り返った。

 「去年もやりたかったんですけど、なかなかそういうチャンスに恵まれなかったというのと、失敗が多かったりしたので。自分も、相手がいつ外してくるのかというのが気になって、カウントが整うのを待ちすぎていた部分もありますし」

 昨年は他球団から足攻めで苦しめられる場面が目立った。グラウンド上だけでは表れない部分も含め、チームとして残った課題。昨年以上の成績を残すためにもそこを克服する必要がある。ケース打撃で少し失敗が目立ったこともあり、ケース打撃後にはケージを一つ使って高代ヘッドが岡崎、俊介、梅野、江越らに一塁方向へのバント練習も課した。

 「(全体的に)去年より上手になってるかなと思います。サインが出てる時と出てない時の違いとかね。だいぶ理解してきているのではと思いますね」と金本監督。今年は昨年以上に動く。小技も駆使して逆襲を図る。そのための準備を怠らない。指揮官の決意を感じさせる練習だった。

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