「阪神春季キャンプ」（２８日、宜野座）

　阪神のドラフト２位・小野泰己投手（２２）＝富士大＝が２８日、充実のキャンプを打ち上げた。最終日はブルペン入りせず、キャッチボールや投内連係などで汗を流した。紅白戦２試合で３回無失点のルーキーは「実戦で投げられたのは大きかった。（直球は）思ったよりいい感じできているのでよかった」と、１カ月を振り返った。

　残したインパクトは強烈だった。２２日は１５０キロ超えを連発して１回を３人斬り。２７日も２回を無安打投球。自己最速を１キロ更新する１５３キロをマークして、高山を空振り三振にも仕留めた。快速球は間違いなく１軍レベルにある。

　金本監督も「新人に関しては小野の存在が大きいかな。先発になるのか、中継ぎになるのか決めかねているところですけど、非常に戦力になってくれそうな感じがします」と、新戦力では真っ先に名前を挙げた。変化球の制球やクイックなどには課題が残る。それでも先発ローテを争う１人としてだけでなく、中継ぎ起用も視野に入れるのは、力を高く買っているからこそだ。

　指揮官の高評価に「ありがたいですし、これから期待に応えていきたい。しっかり結果を出していきたい」と、さらなるアピールを誓った小野。即戦力として開幕を迎えるべく、３月も全力で右腕を振る。