原口あるぞ開幕4番 金本監督も認める勝負強さ!5戦連続打点
「オープン戦、阪神3-2ロッテ」(8日、甲子園球場)
乾いた打球音が寒空の甲子園に響く。初回1死一、三塁の絶好の先制機。打席には、2月8日の紅白戦から4番に座り続ける阪神・原口だ。狙い球はロッテの先発・関谷の真っすぐ。甘く入ってきた初球を見事に中前へ運んだ。
「しっかり場面に応じて、狙い球を狙って打つことができて良かったです」
三走・糸原が先制のホームを踏み、原口は一塁ベースで納得の表情を浮かべた。春季キャンプ中から続ける連続試合安打は「9」。一塁に本格転向した3日のWBC強化試合・侍ジャパン戦(京セラドーム)からは、5試合連続打点と無類の勝負強さを誇っている。
片岡打撃コーチは「少なくとも、この状況の中で一番安定感があるのは原口。打者の基本であるセンター返しができて、1球で仕留められているから」と高評価を与える。まだ実戦を控える糸井や福留との兼ね合いになるが、開幕4番も夢の話ではない。金本監督も「勝負強さは彼の持ち味」と実力を認める。
一方、不慣れな一塁の守備では課題を露呈した。四回1死。パラデスの一、二塁間のゴロを鳥谷が捕球し、一塁手の原口へスロー。しかし送球は原口の若干右にそれ、伸ばしたファーストミットの横を通過した(記録は鳥谷の失策)。試合後、背番号94はカバーできたプレーだと振り返った。
「(左足を)伸ばすのが早過ぎたと思います。(送球に応じて)足の入れ替えもできなかったですし、悪いところが出ました」
大好きな捕手への思いを一度心にしまい、一塁で戦っていく決意を固めた17年の春。「しっかり結果を出していきたいと思います」。自慢のバットはオープン戦4試合で打率・357。さらに、一塁の守備も極めていく。