ドラ1大山が導いた!2軍落ちにも腐らず“決勝打”虎弟お先に開幕星
「ウエスタン、ソフトバンク4-5阪神」(17日、タマホームスタジアム筑後)
ウエスタン・リーグが開幕し、阪神がソフトバンクに逆転勝利。白星発進で掛布虎2年目の戦いが幕を開けた。ドラフト1位・大山悠輔内野手(22)=白鴎大=は「5番・三塁」で先発出場。2安打を放ち、九回には相手失策を誘う強烈な三ゴロで決勝点をもぎ取るなど、チームの勝利に貢献した。
火の出るような当たりだった。九回、陽川の左前適時打で同点とし、なおも2死一、二塁の場面。16日に2軍降格となった大山が打席に入った。
カウント1-0からの2球目。岡本の高め直球をフルスイングした。強烈な打球が三塁・茶谷を襲う。グラブからはじかれた球は三塁後方に転がった。その間に二塁走者の森越が生還。土壇場で大きな1点をもぎ取り、勝ち越した。記録上は三塁手の失策だが、決勝打にも値する鋭い打球だった。
先頭打者として迎えた四回の第2打席は、1-1から左腕・山田の3球目を左前へ。五回の第3打席は同じ山田から初球を中前へ運んだ。3安打とはならなかったが、思い切りのいい打撃でマルチ安打と活躍した。
それでも大山は納得しない。「やっぱり(七回2死二塁の)チャンスでピッチャーゴロを打ってしまったこと。初球のスイングもまだまだ甘い」。打点という数字に強いこだわりを見せる男は、好機での凡退を反省した。
掛布2軍監督は大山について「対応力は大したもんだよね」と高評価。続けて「今の大山の野球は大切。ずっと1軍にいて、(2軍に落ちて)悔しいと思うしテンションも落ちていると思うけど、野球に取り組む姿勢は素直だよ」とハツラツとプレーする背番号3の心意気を褒めた。
ミスタータイガース2年目の戦いが幕を開けた。「選手個人個人が課題を持って2017年は戦っていく」と力を込めた掛布2軍監督。ウエスタン・リーグ5連覇を果たしている難敵・ソフトバンクから挙げた大きな1勝。育てながら勝つというテーマで戦う1年の初戦に、金の卵が大きく貢献した。