原口、4番はオレ打!4戦ぶりマルチ 金本監督直接指導の効果出た

 「オープン戦、ソフトバンク3-2阪神」(22日、ヤフオクドーム)

 4番の座は俺が奪う。阪神の原口文仁捕手(25)が4試合ぶりのマルチ安打をマークし、復調の兆しを見せた。「5番・一塁」でスタメン出場し、二回に中越えの二塁打を放つと、六回には中前打。金本監督から受けた助言を胸に、自慢の打撃で開幕4番を勝ち取ってみせる。

 少しだけ復調の兆しが見えてきた。原口の表情がその事実を物語っていた。スピードも軌道も異なる球種にしっかりと対応して放った2安打。「これを続けて行かないといけない。明日の練習からしっかりやっていく」と開幕4番候補は力を込める。

 二回1死で迎えた第1打席。初球の緩いカーブに対し「しっかり間を作れた」と泳がされることなく、振り抜いた。打球はセンターの頭上を越える二塁打。六回の第3打席では、初球の144キロストレートをコンパクトに振り抜き、中前へはじき返した。

 4試合ぶりのマルチ安打をマークしたが、クリーンヒットでの2本はオープン戦で初めて。なかなか投手とのタイミングが合わず、差し込まれるシーンが目立った。体が前に突っ込んで持ち味とも言える強い軸回転が消えていた。

 そんな悪循環へと陥った矢先、関東遠征中の試合前練習で金本監督から「しっかり腰を回せ」とアドバイスが飛んだ。その言葉を反すうしながら、原口は徹底的にバットを振り込んだ。

 敵地の室内練習場で時間が許す限りバットを振ると、また球場へ戻り、今度は景色の違う屋外で感触を確かめた。「きょうはだいぶいい感じで打撃練習ができていた」。苦しみ、現状を打破しようとする中で見つけた手応え-。それがこの日の2安打へと結びついた。

 指揮官も「しっかり振れてきているように思うし。去年も打ってないよな?センターオーバーというのが」と目を細めた。昨年は左中間から左翼への長打が多かった。「スイングの軌道も変わりつつあるんじゃないかな」とシンデレラボーイの進化を、打球方向から感じ取っている。

 「まだまだです。これを続けて行かないと」と“続ける”という言葉を連呼した原口。まだレギュラーが確約された立場ではない。中谷というライバルもいる。オープン戦は残り4試合。周囲を、そして自分自身を納得させるだけの結果を、背番号94は求めている。

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