福留 主将の喝ッ 四球、失策に「こういう試合していたら波に乗っていけない」

 「広島9-8阪神」(1日、マツダスタジアム)

 主将として言わなければいけなかった。“乱戦”の原因となった四球と失策-。「減らすものは減らしていかないと。こういう試合をしていたら波に乗って行こうにも、行けない」。チーム最年長でまとめる立場にあるからこそ、阪神・福留はそう語気を強める。

 チームは血の入れ替えが進み、若手選手が多くなった。緊張感があっても不思議ではない。だが福留は「開幕だからと言っていては、あっという間に終わってしまう」とキッパリ。「気を引き締めて、明日の試合に集中して臨まないといけない」とゲキを飛ばす。

 その言葉に説得力があるのも、4番としてかもし出す圧倒的な存在感、そして結果があるから。初回、糸井の犠飛で1点を先制し、なおも1死一塁の場面。追い込まれながらも逆方向へ放った打球が、左前にポトリと落ちた。この一打が一挙4点の先制パンチへとつながった。

 1点差に追い上げられた二回の第2打席では、無死満塁から低めのボールをたたきつけ、二ゴロ間に貴重な追加点をたたき出した。その後も3四球を選び、七回には2死から右前打を放って出塁。全6打席すべてで、チームのためにやるべきことを追求した内容だった。

 「打席の中で自分の仕事をしてね」と冷静に振り返った背番号8。キャンプ中、若手選手を食事に誘い、自身の経験を伝授した。練習中、若手から聞かれたことには、真摯(しんし)に答えた。

 すべてはチームを強くするため、そして優勝するため-。その思いが打席に立つ福留の背中からにじみ出る。試合後に発した厳しい言葉から伝わってくる。

 1勝1敗で迎える第3戦。もう“開幕だから”という甘えは許されない。しっかりと前を向き、帰りのバスに乗り込んだ4番。チームに下した“喝”が、必ず悪循環を断ち切る。

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