聖地開幕黒星 金本監督「相変わらず先発がピリッとしない」

 「阪神3-5巨人」(7日、甲子園球場)

 降り注ぐ雨が冷たく感じる。甲子園開幕の夜に、六甲おろしが響かなかった。この日を待ちわび、楽しみにスタンドを埋めた虎党から、ため息が漏れた幕開けだ。「初回ですかね、やっぱり。相変わらず先発がピリッとしないというか」。阪神・金本監督が、岩貞の乱調を嘆いた。

 開幕から続くチームとしての課題は解消されないまま。先発を託した左腕が、1日の広島戦同様に初回から乱れて3失点。さらに二回にも追加点を許してしまう。劣勢という流れもあり、5回を投げたところで降板させざるを得なかった。

 この試合が開幕から7試合目で、6回以上を投げたのが5日のヤクルト戦に先発した秋山だけという事態。そのひずみが中継ぎ陣にきており、桑原が3連投中、藤川も前日に2回を投げていた。金本監督も「どうしても今、(中継ぎに)負担がかかりすぎ」と語気を強めるのも無理はない。

 2番手の松田は2回を投げる形となり、七回に失点。ただ、金本監督は「勝負にいった中で取られたものだから、どうこう言うつもりは全くないし、何も思わない。逆によく投げてくれて申し訳ない気持ち」と振り返る。香田投手コーチも「どうしてもイニングが足りない。中継ぎの登板過多もあって、どうしても後手後手に回ってしまう」と先発陣の奮起を求めた。

 今季初の伝統の一戦は黒星スタート。昨年、巨人には9勝15敗1分けと負け越しただけでなく、甲子園での対戦で9連敗も喫した。「(対巨人に関して)1試合でどうこう判断はしないけど。巨人とか甲子園とかと言うより、まずは先発ですよ。試合を作るのは」と金本監督。この課題が解消されないと、波に乗っていけない。

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