今季初白星を祝い星にする。阪神・秋山拓巳投手（２５）が１０日、甲子園での練習後、女優・佐々木希との結婚を発表したお笑い芸人のアンジャッシュ・渡部建を祝福した。以前から親交が深く、プライベートでも連絡を取ったり、食事を共にする間柄。１２日のＤｅＮＡ戦（横浜）で先発する予定だが、自分のために、そして友人のために勝利をつかんでみせる。

　秋山は驚いていた。お笑い界屈指のモテ男と、美人女優のビッグカップル誕生。携帯のニュースを見ていると、知り合いの名前がそこにあった。親交あるアンジャッシュ・渡部建のサプライズ婚。相手は大物女優の佐々木希で驚きは倍増した。

　「知らなかったです。（佐々木とは）会ったことはないです。本当に驚きましたね」

　以前から交際はウワサされていたが、突然の結婚発表。つい頬が緩んだ。２０１２年６月３０日、神宮球場でのヤクルト戦。６４９日ぶりの勝利をつかんだ日にも、渡部は観戦に駆けつけてくれていた。１０年に共通の知人を介して一緒に食事。高校野球マニアとしても有名な渡部と秋山は、会うとすぐに意気投合したという。

　キャンプ、オープン戦と結果を残して猛アピールした秋山。今季初めて開幕ローテの座をつかむと、渡部から祝福のメールが届いた。「東京で試合がある時には応援に来てもらえるということだったので。見に来てもらえるように頑張ります」。１２日にはＤｅＮＡ戦に先発する予定。白星よ、届け－。強い覚悟を胸に秘める。

　５日のヤクルト戦では、６回０／３を６安打１失点と好投。勝ち星こそつかめなかったが、最速１４８キロの直球を主体に力で押した。中６日で迎えるＤｅＮＡ戦。ロペス、筒香と並ぶ強力打線を前に「長打がある打者の前に、走者をためないようにしたいです」と気を引き締める。この日はブルペンに入って投球練習。調整期間ではコンディショニングに重きを置いた。

　「金本監督からオープン戦で打たれた時に、『なぜダメだったか自分で分かってるか？』と言われた。いい時も自分で、その理由が分からなかった。そこからポイントをつかめるようになってきた」

　３月１５日・オリックス戦（京セラドーム）では、５回９安打８失点と大乱調。自分と向き合い、成長につなげる８年目だ。「昨日の今日でまだ、たくさん連絡があると思うので」と、渡部に祝福の言葉は届けていない。その前にマウンドから祝福星を。勝ちたい理由が、もう一つ増えた。