藤浪よ乗り越えろ 金本監督、制球難で大乱投のエースへゲキ!
阪神・藤浪晋太郎投手(22)が10日、甲子園での投手指名練習に参加。先発する11日・DeNA戦(横浜)に向けてキャッチボールなどで調整した。前回4日のヤクルト戦では、大乱闘につながる死球も出すなど5回9四死球2失点で敗戦。そこからフォーム修正などに取り組んだ中、金本知憲監督(49)は原点に返って思い切って腕を振ることを求め、壁を乗り越えることを期待した。
やれることはやった。中6日の登板間隔で、できる限りブルペンに入って修正。「傾斜を使って投げたかったので。(シーズンも)序盤ですし回数も多く投げられるし、元気なので入りました」。同じことは繰り返せない。藤浪は、この日はキャッチボールなどで調整し、強い決意でDeNA戦に挑む。
「練習の感触は良かったのでどうつなげるか。明日しっかり投げられたらいいかなと思います。相手どうこうより、自分のピッチングに専念することなので。そこだけですね」
今季初先発となった4日のヤクルト戦では、5回9四死球2失点で敗戦。畠山の左肩に直撃した死球を巡り、大乱闘にも発展した。そういった制球面の修正もあり、自身の休日明けとなった7日からブルペンでフォーム修正に取り組んだ。その一つが、投球する際のグラブの置く位置。ベルト付近に変更した。
「(修正ポイントは)少ししたタイミングだったりリズムだったり。グラブの位置もそうですがリズムだったりいろんな要素があります」と藤浪。技術的な面で、できることに取り組んだ1週間。一方、金本監督は大胆に思いきって攻める姿を求めてゲキを飛ばす。
「腕振って思いきり投げ込むというのでいいと思うよ。いいと言うか、そうして欲しいよね。納得いくし」
完ぺきを求める藤浪の向上心を評価しつつも、今は自身の持ち味を再確認してこだわってもらいたい。乱闘を招く死球があった直後の登板だが「(内角を攻めにくいという)気持ちとしてはあるかも分からんけど、やっぱりそこを乗り越えんと」と、思いきった投球の中で、壁を乗り越えることに期待した。
12日が23歳の誕生日の藤浪にとって、11日は22歳最後の登板となる。前回とは違う姿を見せ、指揮官やチームの思いに応える成長を示したい。