福留、超絶キャッチ!決死ダイブに聖地沸いた 五回にはチーム初安打
「阪神1-7広島」(15日、甲子園球場)
指をくわえたままでは終われない。「あのままズルズルいくわけにはいかないので。1つでも自分にできることをと思って」。序盤から大差をつけられて重い空気が漂う中、阪神・福留が決死のダイビングキャッチだ。
キャプテンが見せた“超絶プレー”は、青柳が三回に6点目を献上した直後。2死一、三塁から、菊池が放った右翼線へのライナーを低い姿勢で追い、タイミングを合わせて飛んだ。
夢中でつかんだボールは離さない。捕球後はあおむけになり、地面に打った腹部を押さえたが、すぐさま立ち上がる。聖地を埋めた大観衆から起きた万雷の拍手を浴びながら、ベンチ前で出迎えてくれた仲間の元へ駆けた。
もちろん、バットでもチームを鼓舞した。五回先頭の打席では、岡田からチーム初安打となる中前打を放ち、代走・中谷と交代。ベテランの一打が敵のリズムを狂わせ、糸原の適時二塁打につながった。
「痛かったです。息が止まりました」。試合後は冗談を交えながら好守を振り返った福留だが、「ピッチャーを助けたいと思っています」と表情を引き締める。投手陣を助けたい思いから自然と表れたプレー。鯉の好きにはさせない。首位たたきへ攻守で猛虎を先導する。