糸原、プロ初タイムリーで初打点 金本監督絶賛「直球に強い、一番求めている打撃」
「阪神1-7広島」(15日、甲子園球場)
敗戦の中で輝いた一筋の光。新人で唯一開幕1軍を勝ち取り、食らいついている阪神のドラフト5位・糸原(JX-ENEOS)がプロ初タイムリーで初打点を記録した。0-7の五回2死一塁から岡田の初球、149キロを振り抜いた。
「1打席目が3球三振だったので。しっかり真っすぐにタイミングを合わせました」
打球は二塁・菊池の頭上を越え、右中間の芝を転がった。その間に一走・原口がホームを駆け抜け、スコアボードに「1」が刻まれた。打率・171と不調の北條に代わって2試合連続でスタメン出場。背番号33の背中は、日に日に大きくなっている。
“師匠”の存在もルーキーを支える。13日・DeNA戦(横浜)で母校、島根・開星の先輩・梶谷のホームランを目の当たりにした。バックスクリーン直撃の一発に衝撃を受けた。「すごい先輩なので、見習っていかないといけないですね」。まだまだ、はるか遠い存在だ。
アマチュア時代から食事に連れて行ってもらい、野球人としての教えを受けてきた。ドラフト直後には「同じセ・リーグやん!」とお祝いの電話をもらった。いつの日か偉大な先輩に肩を並べ、そして追い越していきたい。胸に秘める志が前に進む原動力となる。
「結果を求めつつ、監督やコーチに教えていただいている打撃を試合で出したいです」
金本監督は「直球に強い。振り負けない。チームに一番求めている打撃かもわからんね」と評価する。輝き続けることができれば、レギュラーも近づく。