上本よ攻めろ!!金本監督、消極的守備に喝…中日にセ界で唯一カード負け越し

 7回、京田の打球を捕球できず、勝ち越しタイムリーにしてしまう上本(撮影・飯室逸平)
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 「中日5-2阪神」(20日、ナゴヤドーム)

 痛恨の逆転負けで連敗を喫し、3カード連続のカード勝ち越しを逃した。阪神・金本知憲監督(49)は決勝打となった京田の適時打を“受け”の姿勢で捕球できなかった七回の上本博紀内野手(30)のプレーを厳しく指摘。21日から巨人との3連戦。切り替えて宿敵を打ちのめせ-。

 金本監督は大きく息をついた。課題としていた球際の強さ、そして1球に対する集中力-。一気に3点を奪われ、試合をひっくり返された七回、上本の動きは消極的に映った。代打・井領の打球をさばききれず、京田の一打を追い切れなかったシーンに「そこをどんどん攻めていかないと」とゲキを飛ばす。

 場面は七回、平田の一発で同点に追いつかれ、なおも2死一、二塁の場面で桑原を投入した。代打・井領の打球は桑原のグラブをはじき、二遊間へ転がった。難しい打球ではあったが、上本が捕球してワンテンポ置かずに一塁へスローイングしていればアウトにできていたプレーだった。

 満塁とピンチを広げたワンプレーが明らかに尾を引く。続く京田が放った一、二塁間への打球に対し、合わせるような追い方になった。ボールはグラブの下を抜け、右前に転がっていった。勝ち越しの2点タイムリー。指揮官は「守りでしょ。桑原も打たれていないし」と断言する。

 「その前のプレーがあったから消極的になってるんだろうけど。ああいう追い方になって。そこを引きずったようなプレーに見えた」と金本監督。もっと力強く追って、プロの醍醐味(だいごみ)とも言える鮮やかなプレーを見せてほしかった。打球に合わせながら追う動きからは、何も伝わってこなかった。

 無言で球場を後にした上本がレギュラーをつかめなかった大きな要因がメンタル面。久慈内野守備走塁コーチも「京田のはイージー。こちらはそういう見方をしている。自分で殻をやぶらないといけない」と奮起を促した。

 打線も4番・福留が得点圏に走者を置いた序盤3打席で凡退。大野の状態が良くなかっただけに、指揮官は「そこでペースに持って行けなかったね。ウチは」と悔しさをにじませる。

 最下位だった中日に手痛い連敗。ただ、もう終わったことを振り返っても意味はない。金本監督は「切り替え?もちろん」と力を込めた。失敗を引きずるのではなく、失敗した時こそ攻める-。そんな猛虎の姿が、東京ドームで見たい。

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