1番・中谷、躍動マルチ 金本監督「迷いなく」起用、期待に応えた

 「巨人1-2阪神」(23日、東京ドーム)

 首脳陣からの期待を胸に、マルチ安打の活躍で応えた。今季初、15年8月7日・DeNA戦(横浜)以来の1番起用。阪神・中谷は「いつも通り、なるべく意識しないようにと心掛けました」と平常心で臨んだ。猛虎打線の先頭に立ち、躍動した。

 まずは初回。カウント2-0から先発・内海の直球を振り抜き、左翼線二塁打とした。2死後、福留の右前適時打で先制のホームへ。三回1死では、外角の変化球をバットの先で中前に運んだ。

 「調子がどうとかはわからないですけど、試合に出ればアピールすることだけを考えてやっています」

 20日・中日戦(ナゴヤドーム)以来の複数安打。今季3度目の先発出場で、確かな実力を証明した。金本監督も「2回出塁してくれて、よくやってくれました」と評価し、1番起用に込めた大きな期待を言葉にした。

 「今日は片岡(打撃コーチ)と意見が一致してね。1番・中谷でいこうと。迷いなく1番・中谷というので思い切っていけました」

 不振の高山をスタメンから外し、成長著しい背番号60に打線の先導役を託した。昨季の新人王との定位置争いは続く。最大の武器は、走攻守において高い身体能力を生かしたプレー。プロ7年目の先輩は負けられない。

 「塁に出たらすごい人たちが後ろにいるので。アピールすることしか考えていません」

 どん欲に、がむしゃらに前へ。それが、レギュラーへの近道だ。

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