福留V打&犠飛 3連戦すべてで先制打、計6打点に金本監督「頼もしい」
「巨人1-2阪神」(23日、東京ドーム)
ホンマに頼りになる4番や。阪神・福留孝介外野手(39)が初回、右前へ先制タイムリーを放つと、三回には2点目の中犠飛。この日の2得点を一人でたたき出した。今3連戦すべてで初回に先制点をもたらす活躍で全6打点。宿敵巨人に敵地で勝ち越し、チームは再び2位タイへ。25日からの甲子園6連戦も任せたで!
勝利に導いたのはやはりこの男だった。3試合連続初回先制打を含む2打点。決勝点をたたき出した福留は、チームの勝利に安どした表情を見せた。
「若いピッチャーが投げていたので、点を取れるところで取っておきたかった。みんながつないで、つないで回してくれて回ってきた打席なので、かえせてよかった」
虎党の期待に見事に応える。さすがは主砲だ。一回2死三塁。オーラを身にまとい、打席に入ったベテランは内海の立ち上がりを攻めた。カットボールを完璧に捉え、鋭いライナーで右前へ。敵地での伝統の一戦でまたしても、先制パンチを食らわせた。
さらに1点リードのまま進んだ三回にも、1死満塁の好機で打席に入った。「あの打順で打たせてもらっているので、最低限ね」と、きっちりと中堅右にライナーで飛ばし2点目の犠牲フライに。頼もしい主砲が、欲しかった追加点をもたらした。
今カードは得点圏に走者を置いて4度、打席に立ち全て打点を挙げた。3連戦で計6打点。金本監督も「頼もしいですね」と絶賛。「その前の打者も、中谷も2回出塁してくれて、よくやってくれました」と話しながらも、「打つ方では孝介一人に助けてもらったというかね」と称賛した。
26日に40歳になる福留に昨オフ、一塁転向の打診があった。だが、「まだやれる」。的確なポジショニング、1歩目の速さ…。守備においても「若い選手に負けていない」という自負がある。
「若いやつに『負けるな』と思わせるくらいの選手が出てこないといけないけどね。でも俺はまだ走れる」
守り続けてきた右翼から若手の動きを見つめ、気になることがあればベンチに戻って指摘することもある。そんな広い視野をも併せ持つベテランの代役は、まだ見当たらない。
チームは再び2位タイに浮上。25日からはDeNA、中日と本拠地6連戦だ。敵地東京ドームで目覚め、暴れ回った主砲。聖地に戻り、虎党の大歓声を一身に浴びる。