中谷よ殻破れ!初回“拙守”引きずり4三振…金本監督、若虎に“喝”
「阪神0-1DeNA」(25日、甲子園球場)
どれだけ悔やんでも、黒星が逆転することはない。だから、せめて次に生かしてほしい。意味のあるミス、敗戦にしてほしい。今季20試合目にして初の完封負け。報道陣からの問いかけの中、阪神・金本知憲監督(49)が言及したのは中谷将大外野手(24)のプレーだった。
「初回の(守備の)ミス、記録はヒットだったけど、あれを後悔して引きずっているような。4打数4三振かな。そこを殻破っていかないと」
最近の状態を考え、ここまで全試合スタメン出場の原口を初めてベンチスタートに。代わって、一塁のスタメンに期待を込めて中谷を起用。ただ、初回2死三塁からの筒香の強烈な打球を、ファーストミットに当てながらも後ろにそらす形となり、先制点を許してしまう。いきなりのミスが重くのしかかったように映った。
「いつも言うように、引きずってるようではダメだし、取り返すんだという悔しさを、いい意味で引きずらないと。マイナスに、マイナスに引きずってるように見えたけど」
時間は戻ってくれない。だからこそ、打撃で取り返す気概が欲しかったが…。3打席目まですべて3球三振に倒れ、九回先頭からは6球目の直球で見逃し三振に終わった。4打数4三振。チームとしても、ルーキー・浜口に2安打に抑えられての敗戦。指揮官は中谷を責めなかった。
「これをいい勉強にしないと。いい経験にというか、次に同じようなことがあった時に、たくましさを見せてくれないと」
同じことは繰り返せない。チームとしても、個人としてもだ。中谷は「自分のミスです。(攻守とも)ちゃんとやらないといけない。全部やっていきます」と前を向いた。カード初戦の痛い敗戦。どうとらえ、次に生かすか。あの悔しさがあったから、と思えるような糧にしたい。