キャンベル待ってました!初先発で初安打初打点 新助っ人がベール脱いだ
「阪神5-2DeNA」(27日、甲子園球場)
試合を決定付ける一打に聖地が歓喜した。来日後初の適時打。阪神・キャンベルにスマイルが飛び出した。1軍合流2戦目にしてお立ち台に上がり「アリガトウゴザイマス!」と日本語で感謝の意を表すと、「長い野球人生で最高のファンの方々だと思います」と盛り上げた。
記念すべき初安打に初打点。キャンベルにとっても忘れられない一日になった。「5番・一塁」で初スタメン。三回先頭の第2打席で左前打を放ち、さらに2点リードの七回2死三塁でも低めの変化球をうまく拾い、ライナーで左前に落とした。3点差に広げる貴重な一打に「みんながつないでくれた。大きな1点を挙げることができたよ」と笑顔がはじけた。
当初、予定にはなかったこの日のスタメン入り。金本監督は「練習で一番よかったしね。練習の状態で決めようかというところで5番のところに、カッコしてあったんだけど。練習見て、バッティングコーチもいこうか、ということで」と説明。マルチ安打で見事に応えた。
意外な一面を持つ助っ人。アメリカでは鳥などの野生動物を狩猟し、調理していたという。日本では不可能。だが「できないから、スーパーで鶏肉とか、魚を買ってさばく。自分で料理するんだよ」と自ら腕を振るい、異国の環境に順応しようと努力している。
左手首腱鞘(けんしょう)炎で出遅れ、開幕後の2軍調整が続いた。悔しい思いもあった。「もどかしさを感じていたよ」。鳴尾浜では表情も暗かった。それでも「チームの勝利に貢献するために日本に、このチームに来たんだ」と熱く話したキャンベル。またファンの笑顔が見たい-。野手唯一の助っ人が、何度も何度も歓喜をもたらす。