キャンベル 初V撃で今季最多貯金「4」 2戦連続タイムリー&マルチ

 「阪神6-0中日」(28日、甲子園球場)

 阪神のエリック・キャンベル内野手(30)が四回一死一、二塁、右翼線に適時二塁打を放ち先制した。初スタメン即2安打1打点の前日に続き、この日も六回に左前打を放ち2戦連続マルチと活躍。チームは連勝で今季最多タイとなる貯金4とし、3、4月の勝ち越しが決定。広島とは1ゲーム差。きょうにも奪首や!

 打席の中で与えられた時間は約30秒。バットを真っ二つに折られた残像、打者として屈辱を味わったシーンから導き出した“対応策”をキャンベルは忠実に実行した。左肩を開かず、逆方向へ強く鋭くはじき返した打球-。緑の芝生に打球が弾むと、聖地のスタンドが一気に沸いた。

 0-0の四回、1死一、二塁で迎えた第2打席だった。カウント1-2と追い込まれてからの4球目。第1打席で同じカウントから外角のチェンジアップを引っかけ、バットを折られた。「打席に立つ中で、しっかりと相手のボールを見て」。修正力を発揮した一振りは、甘く入った直球を完ぺきに捉えた。

 好投のメッセンジャーを援護する先制適時打。ダメ押しタイムリーを放った前夜に続き、2試合連続打点でスタメン起用に応えた。六回の第3打席ではチェンジアップを左前へクリーンヒット。異国の地で、初顔合わせばかりの相手から結果を残す要因を「スコアラーの方が準備してくれるし、映像と打席での違いを見ながら対応していく」と明かす。

 春季キャンプから周囲に“マジメ”と評されてきた助っ人。日本に来て、率先してやってきたことが球拾いだ。ネットの隙間に挟まったボールも、イヤな顔一つせず取りに行く。2軍でも、1軍でも打撃練習中に合図がかかると、誰よりも真っ先にボールへ駆け寄るキャンベルがいる。

 歴代の外国人選手を見ても、“雑用”を率先してやる選手は少ない。メッセンジャーから助言を受け「日本のスタイルはこうだとか、グラウンド内外でいろんな話をしている」。環境の違いに目を背けず、必死に適応しようとしている。

 だから周囲がサポートしてくれる。困ったことがあれば支えてくれる。「日本の人はすごく親切。ここを気に入っているよ」と笑ったキャンベル。金本監督は「よくチャンスで打ってくれた」と目を細め「今から弱点も出てくるだろうし、そこを攻められるわけだから。どう対応するか」と課題も口にした。

 ただ、現状を知り、適応しようと努力できる助っ人ならば-。猛虎打線の大きな力になるのは間違いない。

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