守護神抜きでも鉄壁リレー 桑原2勝目&高橋9年ぶりセーブ
「阪神3-2中日」(30日、甲子園球場)
マウンド上の阪神・桑原はドキドキしていた。2-2の同点で迎えた八回から登板し、1死二塁。1点もやれない緊張感マックスの場面で見せる底力こそが、桑原の真骨頂だ。堂上を空振り三振、代打・亀沢を二ゴロに仕留めて無失点。その裏に打線が勝ち越し、2勝目を手にした。
試合後は初のお立ち台。「何とも言えない不思議な感じ」と照れ笑いした。「なんとかゼロでいきたいと思っていた」という言葉通りに仕事を果たし、九回の高橋につないだ。
抑えのドリスはいなかった。右肩の張りで「今日、明日と2日間休みにしようと」(金本監督)という中での接戦。虎の鉄壁救援陣が一丸となって中日の反撃を食い止めた。
能見が6回で降板すると、七回は岩崎が1死二塁とされながらも無失点。八回を桑原が抑え、九回は高橋が3人で仕留めて、2008年8月12日・広島戦(広島)以来、9年ぶり通算2個目のセーブ。高橋は「山本(昌)さんの後に投げた記憶があります。広島戦だったかなあ…」と前回セーブを振り返った。
守護神を欠きながらの勝利に「めちゃくちゃ大きい」と金本監督。最後を締めた高橋には「修羅場をくぐってきた強さを見せてもらいました」と全幅の信頼を寄せる。救援陣がたぐり寄せた大きな白星だった。