鳥谷、プロ初6戦連続打点 頼もしマルチ&全打席出塁

 「DeNA2-4阪神」(14日、横浜スタジアム)

 クールな男がバットに熱い魂を込めた。2点を先制され、嫌なムードが流れる横浜スタジアム。だが、どんよりした空気を切り裂き、虎党を湧かせるまでに時間はかからなかった。阪神・鳥谷が逆転への道筋を整える適時二塁打。連続試合打点を自己最長の「6」に延ばした。

 0-2の二回。先頭の原口が左中間フェンス直撃の二塁打でチャンスメークすると、鳥谷がバッターボックスへ。2ボール1ストライクからの4球目。DeNA先発・今永の甘く入った直球を逃さなかった。「高めをしっかり叩けました」と左中間を真っ二つに割る一打で1点を返し、北條の同点犠飛を呼び込んだ。

 四回の第2打席では投手強襲の内野安打で出塁。七回の第3打席はフルカウントから四球を選び、勝ち越した後の九回の第4打席は敬遠で歩かされたが、全打席出塁でチームの勝利に貢献した。

 プロ14年目で初となる6試合連続打点。それでも試合後は「最終的に勝てたので良かったです」と、個人成績には全く興味を示さない鳥谷らしさを貫いた。

 「それなら明日で(連続試合打点は)止まるね」。雨天中止となった前日13日、6試合連続打点が今まで一度もないことを知らされた35歳は、冗談を交えて笑っていた。それでも最後に「頑張ります」と言ったように、鳥谷の連続試合打点継続が白星に直結した。

 多くの言葉を残すことなく帰りのタクシーに乗り込んだ背番号1。喜びの感情を表すことはなくても、プロ入りしてから一度も成し遂げられなかった領域に足を踏み入れた。極度の不振から衰えを指摘された昨季。不退転の決意で臨んだ今季。心の底から喜ぶのはまだ先だ。

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