桑原、好救援継続で初“球宴”へゴー プロ10年生「縁のないものだった」

 阪神・桑原謙太郎投手(31)が15日、自身初となるシーズンを通じての1軍定着を誓った。現在17試合に登板し、2勝0敗、防御率1・08と抜群の安定感を誇っている。この数字を持続させることができれば、16日からファン投票受付開始となる球宴に、プロ10年目で初選出される可能性も高まる。

 ホールドポイントはチームトップのマテオの「15」に次ぐ「10」をマーク。防御率は1点台を切ろうかというところまできている。この日、私用で鳴尾浜を訪れた桑原は「1年間通して(1軍で)やったことがないので、1日でも長くやれるように」と年間を通しての活躍に意気込みを見せた。

 苦節10年。これまで3球団を渡り歩いた桑原のプロ野球人生は今、花を開こうとしている。このままの調子を持続すれば、一流選手の証しとも言える球宴出場も十分に見えてくる。「あまり意識はしていない」とは言うものの、金本監督も以前に「(選ばれる)かもなあ。あいつが一番厳しいところで投げているもんな」と期待を寄せた。

 選ばれた選手しか立つことができない夢舞台だ。プロ入り後、10年以上を経て球宴出場した例として、阪神では川藤の19年目(1986年)、藤井彰の15年目(2013年)が挙げられる。10年目での初出場も、元ロッテの薮田(2005年)や、ヤクルト・川端(2015年)ら前例は数えるほどしかない。

 プロ入り以来、球宴への出場は「縁のないものだった」とつぶやいた桑原。これまでのプロ生活で華々しい成績を残した年はない。それどころか、昨季は1軍登板すらなかった。そんな苦労人の初出場となれば、ドラマ性もある。

 開幕からの働きについて桑原は「中継ぎ陣の調子がいいので、それに引っ張られて結果を残せている」と自己分析。とはいえ自身も意図せず投げる「真っスラ」の威力は抜群。まずは交流戦でパ・リーグの強打者をなで切りにし、年に一度のお祭り舞台でも「和製リベラ」の名をとどろかせる。

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