阪神、痛恨連敗…明暗分けたスクイズ 金本監督「俺が悪かった」
「交流戦、阪神2-4日本ハム」(2日、甲子園球場)
痛恨の逆転負け。勝利目前の九回に阪神のラファエル・ドリス投手(29)が大乱調で3失点。だが、金本知憲監督(49)は背信の守護神を責めず、追加点を狙った六回のスクイズ失敗を「俺の出すタイミングが悪かった」と猛省。後味の悪い敗戦で、6月は連敗スタートとなった。
1点リードで九回までつないだ。歓喜の六甲おろしへの準備は整っていたが…響いたのは虎党の悲鳴とため息だ。九回に3失点で悪夢の逆転負け。だが、まさかの展開にも金本監督はドリスを責めなかった。悔やまれたのは、追加点を取りきれなかった打線だった。
「追加点を取れなかったということもあるんだけど。でも逆に、あのパターンで負けたら、ショックもあるけど、仕方ないというところもありますし。(あと1点取れればという展開に)そうですね、やっぱり」
リードはしていても、主導権を握れない。得点機を生かせない。だからこそ、流れを引き寄せるようなあと1本が欲しかった。結果的に指揮官にとって誤算となった節目はある。一つは六回だ。
1死二、三塁の好機で岡崎の場面。1ボールからスクイズのサインを出したが、2番手・鍵谷の2球目は低めのワンバウンドする変化球だったこともあり、バットに当てきれずに空振り。鳥谷が三本間で挟殺死となり、その後、岡崎は空振り三振で無得点に終わった。
金本監督は「それは出すタイミングが、俺の出すタイミングが悪かっただけで、あそこでワンバンとは思ってなかったし、普通にカウントを取りに来るものだと思ってたから。対岡崎に対してね」と振り返った。岡崎をかばい、自身を責めたプレー。ただ、追加点の好機はここだけではなかった。
この日、阪神第99代となる4番に座った糸井が、期待に応えられなかった。五回2死三塁、七回2死一、三塁、そして九回2死一、三塁と3度の得点機で全て空振り三振。試合後は「僕が打っていれば…ですね」と言葉少なにクラブハウスに戻った。
これで福留をスタメンから外した試合は1勝3敗に。2カード連続でのカード初戦の白星を逃したが、まだまだ戦いは続く。「(糸井は)調子を落としているのか。まあ、そんなには見えないけど、プレッシャーなのかなと思いますね」。敗戦の責任を自らが背負い、気持ちを切り替えて明日の勝利を目指す。