岩貞、復活 2軍落ちから発奮!105球熱投3安打6K
「交流戦、阪神2-4日本ハム」(2日、甲子園球場)
復活を証明した。阪神・岩貞祐太投手(25)が6回1/3を3安打1失点と好投。1軍再昇格即先発のマウンドで結果を残したが、ドリスの乱調で白星はつかめなかった。だが、2軍降格中に自らを見つめ直し、立て直した105球の熱投。完全復活はすぐそこだ。
好投も報われず、白星は得られなかった。背水の決意で上がったマウンド。2軍降格の悔しさをバネにはい上がってきた。6回1/3を3安打1失点。「7回を投げ切れていないし、あとアウト2つを取れるようにならないと」。反省を口にした岩貞だが、復活を感じさせる投球内容だった。
立ち上がりから快調に飛ばし、腕を振った。2-0で迎えた七回。二塁打を浴びるなど、1死三塁となったところで降板し、桑原にバトンを渡した。右腕が左前適時打を許し、岩貞に失点がついたが、それまではほとんど相手を寄せ付けなかった。
許した安打は3本だけ。課題であった制球も修正し、四球を2個に抑えた。これまでの課題であった初回のマウンドも「中継ぎのように1イニングずつ投げるつもりで」としっかり無失点で切り抜けた。香田投手コーチも「よく投げてくれた。今日は低めに投げ切っていたし、彼らしいボールもあった」と評価した。
5月20日に再調整を命じられ出場登録抹消。「一日でも早く上がりたい」と悔しさをかみ殺し、必死に前を向いた。久保2軍投手チーフコーチは「踏み出す足がバラバラだったり、体のバランスも崩していた。低めに投げようという意識をしすぎている」と修正点を挙げた。
すぐに課題に取り組んだ。「意識して投げようとするのではなく、技術でカバーできるように」と岩貞は言う。低めに制球しようという意識が強すぎ、腕の振りも鈍くなっていた。「これを繰り返しやっていけば」と希望の光に行き着いた。
結果につなげた。自信も取り戻した。ローテの一角を守る-。苦しみ、もがいて一回り大きくなった。