金本監督 中軸3連戦わずか1安打に嘆き 交流戦初のカード負け越し
「交流戦、ソフトバンク5-2阪神」(11日、ヤフオクドーム)
嘆き、怒り…。幾多の感情が阪神・金本知憲監督(49)の顔ににじみ出た。ソフトバンク(3)戦を落とし、交流戦初のカード負け越し。今3連戦では高山、福留、原口の中軸が、計32打数1安打0打点と超低空飛行に終わった。13日からは甲子園で交流戦最後の6連戦。猛虎の底力を見せてくれ。
初回に2点を先制されたとはいえ、追い付き、追い越すチャンスはあった。下位打線の奮闘。上位でのチャンスメーク。ただ、クリーンアップに思うような当たりが出ない。勢いも生まれない。交流戦4カード目で初の負け越し。金本監督も笑顔での帰阪とはいかなかった。
「(クリーンアップのヒットは)3人で1本?3試合で?(1本は今日の福留の)レフト前ね。それは点が入りませんね、それじゃあ」
今3連戦は全て3番・高山、4番・福留、5番・原口と並んだ中、9日と10日は3人そろって無安打。1勝1敗で迎えたこの日に期待がかかったが、六回1死からの福留の左前打が唯一の安打。3連戦で3人合計32打数1安打0打点では厳しい。
中でも、深刻に映るのは高山だ。この日は七回に糸原の1点差に迫る右前適時打に続き、2死一、三塁の好機で打席に立ったが、投ゴロ。九回も2死二塁から空振り三振でゲームセット。これで7日・オリックス戦の1打席目の二塁打以降、19打数連続無安打となった。
試合後の高山は無言を貫いたが、片岡打撃コーチは「ソフトバンクの投手も良かった。(高山は)足の張りが出てから、本来のスイングができていない」と話す。5月25日の巨人戦で途中交代した際に足の違和感が明らかになったが、その影響もあるもようだ。
明らかに状態は落ちているが、指揮官は高山一人に責任を押し付けない。「(高山に限らず)全体的に落ちてますからね。ストライク(を取ること)に四苦八苦しているピッチャーだったから、もっと早く捉えてほしかったけど」。糸井の負傷もあって苦しい台所事情となるが、13日からは甲子園で交流戦最後の6連戦。切り替えて再スタートの勝利を目指す。