金本監督指令 糸井、福留、鳥谷よ「お前らが勝たせろ」
阪神・金本知憲監督(49)が22日、甲子園での全体練習に参加。23日の広島戦(マツダスタジアム)で再開するリーグ戦に向け、スタメン復帰予定の糸井嘉男外野手(35)と、福留孝介外野手(40)、鳥谷敬内野手(35)への期待を口にした。糸井が戻ってきたことで、ようやくスタメンに3人が並び、ベストメンバーで広島との首位攻防戦に挑む。
強い日差しの降り注ぐ甲子園に、選手の力のこもった声が響く。3時間弱の全体練習にみなぎったのは、首位攻防戦に向けた一丸ムード。「明日からベストでいきますから」。胸を支配する手応えと充実感。金本監督も笑みを浮かべた。
「(糸井復帰で)気持ちの面というかチームの雰囲気というか、ピリッとさせてくれたり、明るくしてくれたりとか。そういうのをやっぱり孝介とトリと糸井と。これは3人がやらないといけない。野手ではあの3人が勝たせるというかね、チームを。お前らが勝たせろ、ですよ。3人が。野手に関しては」
欠けていたラストピースがようやく埋まる。9日のソフトバンク戦で左太もも裏を痛めた糸井を「次から大暴れするという気持ちでいるから」と23日の広島戦でスタメン復帰させる予定。福留、鳥谷と共に主軸3人を同時起用できることは大きなプラス材料となる。
我慢の時を経て、満を持してのスタメン復帰。「おれも出て欲しかったし。交流戦の最後の方は少々無理してでも」。糸井の意欲を感じながらも「絶対ああいうタイプは(気持ちが入りすぎて再発などを)やるから。絶対やるから(笑)」と無理をさせず、広島戦に合わせてきた形だ。
昨年も交流戦後のリーグ戦再開はマツダでの広島戦だったが、3連敗を喫してゲーム差も10・5に広げられた。「(昨年は)3連敗だしね」と振り返ったが、それも過去のこと。「まあ去年とはチームが違うし。向こうはそんなに変わってないけどね。戦力的には」。昨年との違いの一つが糸井の存在であり、若手の成長となる。
「(リーグ再開は)まあ区切りやからね。交流戦始まるまで、交流戦終わるまで、次はオールスターまで…3週間ぐらいか。まずはその次の区切りまで、また貯金を増やしていくというね」
若手、中堅、ベテランがうまくかみ合う現状を思えば、広島を恐れることはない。福留はリーグ戦再開について問われ「明日になったら分かるでしょう」と短い言葉に決意をこめた。現在、対広島4連勝中。さらに白星を積み重ねるだけだ。