梅野、痛恨…悪送球で中日決勝点お膳立て エンドラン空振りも

 「中日1-0阪神」(28日、ナゴヤドーム)

 正捕手として信頼を寄せているからこそ、金本監督は阪神・梅野隆太郎捕手(26)に苦言を呈した。六回1死一塁の場面。一塁からスタートを切った京田を刺せなかったばかりか、悪送球で三塁まで進めた。痛恨の失策が決勝点を奪われる引き金になってしまった。

 「今年の梅野の阻止率とかスローイングを見ているとね、やっぱりあそこは普通にいいボールを。第一にいいボールを放ってほしかった」と指揮官。小野が抜群のクイックを見せ、京田のスタートが遅れた。

 投球も外角寄りのストレート。捕手にとっては一番、アウトにしやすい状況だったが、送球は二塁手前でワンバウンドし、ベースカバーに入った上本が捕球できなかった。ワンテンポ置いてもアウトになっていただけに、金本監督は「タイミングがタイミングだけにね」と唇をかむ。

 そこまで厳しい言葉を並べるのも、梅野が確かな成長を見せているから。「去年の梅野ならそこまで要求しないかもしれないけど。今年はあそこまで刺してくれて、あのタイミングは普通に投げとけばアウトだから」と指揮官は言う。

 二回1死一、三塁の場面ではヒットエンドランのサインでストライクを空振りし「空振りはよくない。しっかりやります」と前を向いた背番号44。失敗を糧に、虎の司令塔はさらなる成長を目指す。

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