ドラ1・大山が2点二塁打 五回9人一挙5点 6安打中4本が長打!
「阪神10-1中日」(11日、倉敷マスカットスタジアム)
2試合ぶりに先発出場した阪神のドラフト1位・大山(白鴎大)も勢いに乗り、そしてさらなるビッグウエーブに変えてみせた。出場5試合ぶりに打点をマーク。欲しい場面での一打。その一振りに全神経を研ぎ澄ました。
猛虎打線が止まらない。4点をリードして迎えた五回に、虎党大興奮の時間が待っていた。先頭の福留が中前打で出塁すると、続く中谷は右翼への二塁打で一気にチャンスメーク。無死二、三塁とした。
高まる虎党の期待を一身に背負い打席へ向かったのはルーキー大山だ。「追加点を取れたら大きいので、なんとか点を取ろうと思って打席に入りました」。その強い思いが、その一振りに凝縮される。フルスイングで捉えた打球は左翼の頭上を悠々と越え、フェンス直撃の適時二塁打。2人の走者が一気に生還した。
その後、1死二塁となって梅野が左前打を放つと、相手の悪送球も重なり、二走・大山もホームへ。さらには投手・メッセも続き、もう1点をもぎ取ると、とどめはこの日4安打の上本がさした。
打者一巡の猛攻で6安打と集中し、そのうちの4本が長打で5得点。交流戦明けからの貧打が、うそのよう。そう思わせるようなビッグイニングだ。
倉敷の地で長い眠りから目覚めた猛虎打線が相手投手を粉砕し、中日戦の連敗を4でストップ。若き力も、ベテランの力も凝縮した倉敷の夜に、大きな大きな六甲おろしが鳴り響いていた。