ドラ2小野、初星スルリ 五回まで1安打好投も…暗転六回3連打浴び降板

 「阪神3-14広島」(19日、甲子園球場)

 またしても見放されてしまった。つかみかけていた初勝利がスルリと手元から遠ざかっていく。クラブハウスへ引き揚げる間際、立ち止まって重たい言葉を口にする。「3巡目でつかまってしまって。連打も多かった」。先発の阪神ドラフト2位・小野のプロ初勝利は、8度目の登板でも手にすることはできなかった。

 マウンド上で香田投手コーチから交代を告げられると左手で汗を拭った。暗転したのは2点リードで迎えた六回1死からだ。

 菊池に中前打、丸に左前打を打たれ一、二塁のピンチを招くと打席には4番・鈴木。1ストライクからの高め直球を右前に運ばれた。1点差に詰め寄られる適時打。ここで降板を告げられると、2番手・高橋が松山に四球を与えて満塁に。さらに、3番手・桑原が新井に中堅への同点犠飛を打たれた。

 小気味良いテンポでスタートしていた。「低めに制球されていた?ゴロアウトも多かったですし。六回になって高めを捉えられてしまいました」。150キロ超の直球やスライダー、フォークで低めを突いた。五回1死から安部にこの日の初安打となる右前打を許すまで上々の内容だった。

 だからこそ、悔やまれる六回の投球。香田投手コーチも「(五回までは)低めに丁寧に投げていましたけど」と中盤以降の反省を促す。終わってみれば5回1/3を4安打2失点。黒星こそつかなかったが、次回へ大きな課題が残るピッチングとなってしまった。

 このまま下を向いていても仕方がない。「次は3巡目を意識して。6回(以上)を投げきることが先発の役割ですので」。この日の反省は次戦以降で生かしていくしかない。必ず次こそ自身の右腕で勝利を飾ってみせる。

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