西岡、意地の同点打 「もう1球、足元にいったれ」広島ベンチのヤジにブチ切れ

 「阪神3-14広島」(19日、甲子園球場)

 熱く燃え、ほえた。一時同点となる意地の適時打を放った阪神・西岡が、意地をみせた。真剣勝負で起きた舞台裏を試合後、自らの言葉で口にした。

 「あの場面、その前にインコースに(体に当たりそうな)際どい球がきて、どこかから『もう1球、足元にいったれ』という声が聞こえた。売られたケンカは買ったつもり。ナメられたくもなかったし、やり返した」

 勝ち越されて2-3となった直後の七回。2死二塁から中前にはじき返し、同点とした。その打席の2球目。右膝付近をボールが通過した。広島ベンチから聞こえたヤジ。その伏線に熱くならない訳がない。見事に結果で跳ね返した。

 一塁を回ってガッツポーズ。さらに広島サイドを見て叫んだ。「少し感情的になった。でもピッチャーに言った訳ではない」。左アキレス腱を完全断裂し、完全復活を示す舞台に戻ってきたばかり。そのアキレス腱近くを攻められ、強いハートに火が付いた。

 中堅の守備では九回先頭・安部の飛球を失策。その後の失点につながってしまったが「あした1日休んでしっかりやっていく」と力強く前を見据える。試合後のミーティングでは「監督も上を見てやっていく、と。気合を入れ直した」。熱く、激しく、ファンを沸かせ続ける。

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