福留、神話弾 打てば8戦8勝!お見事先制V8号
「ヤクルト1-11阪神」(21日、神宮球場)
初回のピンチを無失点で終えた直後だった。阪神・福留が一発で流れを引き寄せた。「回の先頭だったしね」。試合後は涼しい顔で振り返ったものの、スタンドを熱く沸かせた先制ソロとなった。
「まずは塁に出るということしか考えてなかったです。いい感触で、しっかり捉えられました」
二回だった。先頭から打席に立つと、3ボール1ストライクから、ブキャナンの投じた5球目だ。狙いすまして振り抜いた打球は、バックスクリーンへの8号弾。ダイヤモンドを一周し、拍手と歓声を全身で浴びた。
そこから得点を積み重ねた流れもあり、これで今季、福留がアーチをかけた試合は8戦8勝に。不敗神話継続の一振りとなったが、この一戦にかける思いは強かった。試合前には他の野手陣に「野手が点を取ってピッチャーを助けよう!」と声を掛けていたという。
「ずっと、ピッチャーには負担を掛けすぎているので。打って、楽な展開にすることができて良かったです」
甲子園で広島に連敗して迎えた一戦で、鮮やかに輝いたキャプテンの存在感。糸井が負傷離脱したこともあり、金本監督は「さらに休ませにくくなった」と話すが、そういったベンチからの期待を、裏切ることなく応える姿が何とも頼もしい。