ロジャース、千金V犠飛 金本監督も称賛「やっぱり頭がいいね」

 「巨人4-5阪神」(9日、東京ドーム)

 逆転のホームを踏んだ福留に後ろから抱きついた。それほど阪神・ロジャースは興奮を隠せなかった。

 「どんな形でもランナーをかえしたかった」

 結果だけを見れば犠飛は最低限の仕事かもしれない。だがカミネロが投じた157キロの直球をいとも簡単に外野まで飛ばせたのは、助っ人の巧みな技術と確かなパワーを抜きに語れない。

 場面は九回、同点に追いつきなおも1死三塁の場面。見逃せばボールかもしれない高めのストレートを、バットのヘッドを落とさず、力を抜いてきれいに左翼定位置付近まで飛ばした。2試合連続無安打に終わっていた前日まで、高めの直球にコンタクトできていなかった助っ人。復調のきっかけをつかんだのは第1打席だった。

 「あの打席で気持ちもだいぶ楽になった」と振り返ったロジャース。初回2死二塁から畠が投じた148キロの直球をきれいに中前へはじき返した。3試合ぶりの安打が先制タイムリー。直球に対しての強さを完ぺきに取り戻し、金本監督も「最後の打ち方はやっぱり頭がいいね。速いピッチャーはこうやって打つという。決してそう振らずにいいポイントで」と目を細める。

 来日初の2試合連続無安打に終わった前夜の試合後、「修正しないといけない」と助っ人は言った。この日、全体アップを終えたロジャースが1人で向かったのはベンチ裏にあるブルペン。フリー打撃の順番が近づくにつれてスタッフが探し回る中、黙々とバットを振っていた。

 「もう中で打ったから」と平然とグラウンドに出てきたパンダ。愛称の由来となったマイペースな行動ぶりで、7日の移動日には東京駅でメッセンジャーらに置いていかれそうになっていた。だが“仕事”になれば今、自分がやるべきことを考え、着実に遂行する。そんなプロとしての姿勢、そしてクレバーさを4番は兼ね備えている。

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