藤浪1軍合流!16日鯉斬り任せた 金本監督「彼の人生を左右する」

 阪神・金本知憲監督(49)が14日、甲子園室内での1軍の投手指名練習に合流した藤浪晋太郎投手(23)への大きな期待を口にした。16日の広島戦(京セラドーム)に先発予定で、2カ月半に及ぶ2軍生活での成果を発揮してくれることを願った。右腕が本来の姿を取り戻して復活となれば、逆転優勝を目指して戦うチームにも追い風となる。

 どんな変化を見せてくれるのか。どれだけの投球を披露してくれるのか。ずっと気に掛けていたからこそ、期待は大きい。ようやく訪れる藤浪の1軍復帰のマウンド。金本監督が右腕に寄せる熱い思いを口にした。

 「そういう場でどういう姿を見せるのかというのは、やっぱり、今後、彼の人生を左右すると言えばオーバーかもしれないけど、僕はそれぐらいの目で見たいと思う」

 最後の1軍マウンドは5月26日のDeNA戦。開幕前からメッセンジャーと共にローテの軸と考えていただけに、藤浪の不調は計算外のこと。それでも、中途半端な形での昇格を望まず、我慢を重ね、このタイミングでの1軍合流を決断した。

 「楽しみにしています。楽しみ。(藤浪も悔しい気持ちがあるという問いに)そりゃ、そうでしょう。その気持ちをどうぶつけるか、ですから。そりゃ、僕らは楽しみですよ。どう、その気持ちを彼は出してくれるのか」

 1軍復帰となる16日は、いきなり首位・広島との対戦に。チームとしても重要な一戦であり、プレッシャーもかかるが、藤浪は自身の投球に集中する。「自分のピッチングをすることに尽きるかなと。ゲーム差がどうとか、チーム状況がどうとかを考え過ぎずにやりたいと思います」。2軍生活で得たものを広島打線にぶつける。

 「(2軍での収穫は)自分の感覚が良くなったことじゃないですかね。(広島は)走攻守そろっていてバランスのいいチームなんで、もちろん、簡単に抑えられるとは思ってないですし、ちゃんと投げ切らないと抑えられないと思っているので、しっかり投げたいと思っています」

 この日は、高校野球の甲子園大会中で一塁側ブルペンが使えないため、報道陣をシャットアウトした中、室内練習場でブルペン投球を行った。

 「2軍から上がってきたばかりの選手に、そんな余裕はないですし、一生懸命投げるだけです」と藤浪。メッセンジャーが離脱した状況にも、自身の立場を踏まえて、多くは語らなかった。2カ月半にも及んだ不在への回答は、マウンドで示す。

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