秋山11勝 虎トップ!メッセに並んだ
「ヤクルト3-6阪神」(24日、神宮球場)
修正能力の高さを発揮した。阪神・秋山が8回を5安打3失点にまとめ、チームトップタイの11勝目。四回以降はわずか1安打に抑える内容に、「尻上がりに調子も上がった。踏ん張れて良かった」と充実の笑みを浮かべた。
立ち上がりは「今年一番、悪かった。本当にどうなるかというような内容だった」というほど苦しんだ。直球が走らず、制球も不安定。一回は2安打と上本の失策が絡み、同点にされた。
だが、ここから真価を示した。二回以降、走者のいない場面でもセットポジションから投球。コンパクトに腕を振ることで、直球の切れと制球力を取り戻した。三回はバレンティンに2ランを被弾したが、終わってみれば無四球の好投。絶不調でも粘り、チームを勝利に導いた。
絶対的エースのメッセンジャーが故障離脱。それでも、秋山がチームに安心感を与えた。金本監督も「今年はメッセと藤浪と岩貞に期待していた。この3人のカバーは一人でしきれないが、できるだけのカバーはしてくれているんじゃないか」と称賛した。
首位・広島のマジックが再消滅した。「広島に追いつけるよう、必死に頑張っていきたい」と秋山。どん底からはい上がってきた男が、奇跡の扉をこじ開ける。