糸井G倒弾!やり返した8点快勝 復帰後7勝2敗…阪神再進撃へGO砲や
「巨人4-8阪神」(26日、東京ドーム)
その一振りで勝利を呼び込んだ。0-0で迎えた二回、2死一、二塁。阪神・糸井嘉男外野手(36)が右越えに先制3ランを放ち、一挙5点を奪うビッグイニングへとつなげた。巨人・菅野の“代役先発”谷岡を3回KO。チームは8月の月間勝ち越しを決めた。
糸井がフルスイングした瞬間、右翼・長野は追うのをやめた。G党の悲鳴をかき消すように、白球が一直線に進んでいく。三塁を回ったところで一気に感情を爆発させた。「シャッ!!」。大量8得点の口火を切った11号決勝3ラン。有言実行の一発が勝利を呼んだ。
0-0の二回、2死一、二塁だ。直前に能見が送りバント失敗。傾きかけた流れを引き戻した。初先発の谷岡に対し、追い込まれてから3球目。内寄りの137キロスライダーを狙った。3戦ぶりの一発。ロジャースも2点適時二塁打で続いて、この回一気に5得点だ。
「走者をかえそうと思って(バットを)振り抜きました。いい結果になってくれてよかった」。今季アーチを架けた試合は7連勝と好データが残る。巨人戦の本塁打は阪神移籍後初で、日本ハム時代の2010年以来2本目。G倒を導いた一振りは約束の1本だった。
逆転負けを喫した25日の試合後、糸井は感情をあらわにした。「悔しい。明日は絶対に取るという気持ち。取ります!!」。口にしたのは執念だった。言葉通りの一発。「できてよかった」と笑う。金本監督も開口一番、「糸井選手がいいところで打ってくれました」と賛辞を惜しまない。
野手に転向した日本ハム2軍時代。若手に交じって夜間練習に志願参加した。入団3年目に投手から野手転向。時間がなかった。常に手はマメやタコでボロボロ。「誰かが止めなければやめない」と言われる練習量は、この頃から始まった。打撃練習では順番を待つ間もロングティー。今も昔も、野球と向き合う姿勢は変わらない。
ヒーローインタビューは桑原に譲った。5打数1安打。1本の本塁打よりも、4度の凡打を悔やむ試合後。帰路に就く通路ではバットを握り、スイングの始動を繰り返しながら歩いた。それでも右脇腹痛からの復帰後、9試合で37打数14安打。8戦連続安打を記録するなど、打率・378と好調を維持する。チームも7勝2敗。やはり欠かせぬ存在だ。
この日で8月の月間勝ち越しが確定した。7月に続く2カ月連続。終盤にきて底力が光る。「勝ってよかったです。最近、能見さんに勝ちが付いてなかったから。勝ってよかった」と糸井。喜びは最小限に、前を向いて歩いた。残り29試合、首位広島と7・5差。戦いはまだ、終わらない。
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