糸井、九回に意地の2ラン 14日「菅野君に勝つ」
「阪神2-7巨人」(13日、甲子園球場)
鮮やかに舞う白球を見つめ、豪快にバットを放り投げた。表情を崩さず、大きなストライドでダイヤモンドを回る。阪神・糸井嘉男外野手が2試合ぶりの今季14号2ラン。劣勢に苦しむチームの中で、一矢報いた。
0-7で迎えた九回。先頭の上本が四球で出塁し、打席には超人だ。この日は前の4打席がいずれもフライアウト。修正を施し、4番手・篠原の内角高めの直球をうまくさばいた。打球は右翼ポールを巻き、黄色く染まったスタンドへ。確かな手応えを感じ、ホームを踏んだ。
これで、2日・中日戦(甲子園)から続く連続試合安打は「10」。9月に入り49打数18安打、打率・367と上り調子だ。直近3試合連続打点と勝負強さにも磨きがかかる。故障に泣いた時期もあったが、今は糸井の存在は頼もしい。
「明日(14日)は菅野君なので。いいピッチャーですけど、総力戦でなんとか勝ちたいと思います」
敗戦に沈む試合後、険しい表情で次戦への意気込みを語った。14日の先発は、リーグトップ15勝の菅野。今季は、ここまで8打数1安打と苦戦している。CSで再戦する可能性を考えても、ここで倒しておかないといけない。背番号7が“エース撃ち”の先導役になる。