秋山、収穫1敗 魅せた!修正力 無念1泣猛省も…三回以降、被安打1
「阪神0-2巨人」(20日、甲子園球場)
阪神・秋山は降板後、ベンチの最前列に立った。仲間に声援を送ると共に、菅野の姿を目に焼き付けるように。巨人エースとの今季4度目対戦で、6回を5安打2失点で6敗目(12勝)。先発として試合は作ったが、無念の88球に表情は晴れなかった。
「完全に失投。悔いは残りますね」。絞り出すように振り返ったのは、初回のマウンドだった。坂本勇を中飛、陽岱鋼を一ゴロに抑えた。いずれも直球で打ち取り、上々のスタートを切ったかに見えた。だが、暗転したのはマギーとの対戦だ。
1ストライクから2球目。裏をかいて変化球を2球続けたが、フォークが高めに浮いた。フルスイングされた白球は、そのまま左翼スタンドに到達。打球の行方を見届けると、顔をしかめて天を仰いだ。「前回は直球で抑えていることが多かったので…」。一球に泣き、リズムを崩した。
二回にも3連打で失点した。相手先発は菅野。前回14日から中5日での再戦だ。16、17日の中日2連戦が台風の影響で雨天中止。ローテ再編を強いられる中、首脳陣は秋山の登板日を動かさなかった。金本監督は2度の失点より、被安打1の三回以降を評価する。
「本人も悔いが残っていると思う。それ以降は緩急を付けて、うまく投げていました」
カーブを多用して修正につなげた。敗戦の中で収穫も得た。それでも、だ。「菅野さんだったので…。攻撃のリズムを作れなかった。悔しい」と秋山。言葉に怒気を含む。悔しさは力に変えてきた。見据えるのはポストシーズンでの再戦。雪辱の機会は残されている。