パンダCS王手弾!一塁はオレだ!ロジャース昇格即スタメンで猛打賞
「ヤクルト1-8阪神」(23日、神宮球場)
阪神が14安打8得点で快勝や!1軍再昇格即スタメン出場のジェイソン・ロジャース内野手(29)が、五回に5号2ランを放つなど、3安打猛打賞の大活躍で存在感を示した。きょう24日からは3位・DeNAを甲子園に迎え撃つ。4位・巨人が敗れ、阪神が勝てば2年ぶりCS進出が決定する。
スタンドから湧き起こる大歓声に、ロジャースは笑みを絶やさなかった。歓喜のシャワーを浴びる日が来ることを信じ、牙を磨いた。1軍再昇格即スタメンで一発を含む3安打。そのすべてが得点に結びつき、「一打席一打席を大切にした結果」と胸を張る。
四回1死一塁から左前打を放ち、先制点へ好機を拡大すると、続く五回の第3打席では由規が投じた初球、甘いスライダーを見逃さなかった。
完璧に捉えた打球は左中間最深部のフェンスを越える5号2ラン。貴重な追加点を叩き出すと、七回の第4打席でも痛烈に三遊間を破る左前打。これが打者9人の猛攻を呼び込み、一挙4点を奪って試合を決めた。
神宮では23打数11安打、3本塁打、8打点と抜群の相性を誇る助っ人。「ボールが見やすいということもあるかな。あと、球場がそんなに広くないから」とその要因を語る。来日初アーチも、来日初の3安打猛打賞もこの球場だった。ただ、1軍再昇格の舞台で結果を出せたのも、2軍で腐らなかった日々があったからだ。
9月上旬、新人の大山にポジションを奪われる形で出場選手登録を抹消された。普通なら失意のどん底に落ちてもおかしくないが、その表情はやる気に満ちていた。「とにかく力まないように」と、すぐさま打撃フォームの修正に取り組む姿があった。
シーズン中にロジャースを獲得した際、一つの要因となったのが性格面。どんな状況でもあきらめず、前向きに取り組むことができる-。駐米スカウトのリポート通り、ロジャースは2軍で調子を上げて戻ってきた。金本監督も「もうちょっと強い当たりというか、外国人選手らしい当たりというのは欲しいね」と言いつつ、「結果がすべての世界だから」と合格点を与える。
24日のDeNA戦に勝ち、巨人が敗れれば2年ぶりのCS進出が決まる。「勝てるように頑張ります」と力を込めたロジャース。復調した助っ人のバットが、CS本拠地開催へ勢いを加速させる。