掛布2軍監督感謝 超大入り!ラスト鳴尾浜「僕たちのホーム」

 「ウエスタン、阪神6-7広島」(26日、鳴尾浜球場)

 今季限りでの退任が決まっている阪神・掛布雅之2軍監督(62)が26日、鳴尾浜でのラスト采配に臨んだ。この日のウエスタン・広島戦には背番号31の勇姿を見ようと、収容人数500人を大幅に超えるファンが殺到した。掛布2軍監督が見られるのはあと2試合。27日からは甲子園へ場所を移し、最後の花道を飾る。

 満員御礼の鳴尾浜に、いつもと変わらない掛布2軍監督の姿があった。厳しい表情で戦況を見守り、時には笑顔で選手を鼓舞する。「大勢のファンが来てくれましたし、勝てればもっと良かったんですが…」。収容人数500人を大幅に超える、約1000人のファンに勝利を届けたかったが、それはかなわなかった。

 ただ、見せ場は作った。指揮官は「八回に6点とった時は、ファンも喜んでくれましたんでね。そういう意味では、良い鳴尾浜の最後のゲームになりました」と笑顔。7点差を追う八回に、執念の猛攻。計5安打で1点差まで詰め寄った。

 試合終了直後、スタンドから掛布2軍監督へ、たくさんの温かい言葉が送られた。「ありがとうって言ってくれること自体、照れくさいというか。現役時代はそう言われて球場を後にしたことがなかったんで」。あふれ出る感謝の思いを“掛布節”で表現した。

 「僕たちのホーム」と、たっぷりの愛着を持つ鳴尾浜での戦いは終わった。残るはあと2つ。ラストは甲子園で飾る。「もう62歳ですから。いろんなものを受け止めて、淡々と終わろうと思います」と指揮官。込み上げるものをのみ込んで、背番号31が最後のタクトを振る。

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